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庭の五葉松の葉色が悪く枯れそうです。肥料をあげた方がいいですか?
五葉松が枯れそうです、どうすれば良いですか?
五葉松が枯れる原因は「病気」「害虫」「剪定のし過ぎ」「除草剤の撒き過ぎ」など色々考えられますが、最も恐ろしいのは「松枯れ(マツノザイセンチュウ)」です。一度かかってしまうとほぼ助からないのでまずはこれを確認しましょう。松が弱ってしまう原因を1つ1つ解説いたします。
※このページでは庭植え五葉松の回復方法をご紹介します。盆栽ではありませんのでご注意ください。
まずは松枯れ(マツノザイセンチュウ)の確認を
もっとも恐ろしいのが「松枯れ」です。松くい虫、マツノザイセンチュウとも言います。松枯れの症状が表われるとほぼ確実に枯れます。さらに治療法が無いので助けることができません。(正確には症状が出る頃には手遅れになっていてほぼ助かりません、予防でのみ防げます)まずは松枯れかどうか確認しましょう。
松枯れ(マツノザイセンチュウ)の症状
- 夏〜秋にかけて松が枯れる。
- 松全体が枯れ始める(病気や害虫の場合は部分的に枯れます)。
- 短期間で急激に枯れる。
- 樹皮の一部を削ってみて、中から樹液(松ヤニ)が出てくるかどうか確認します。樹液が少なかったり、サラサラして水っぽい場合は樹が弱っていて「松枯れ」の可能性が高いです。元気な木はネバネバした松ヤニが沢山出ます。
- 小枝を折ってみて、その断面でも同じように樹液を確認できます。
これらの症状が見られた場合、「松枯れ(マツノザイセンチュウ)」の可能性が高いです。特に樹液(松ヤニ)の確認が一番確実です。弱っている樹ほど樹液が少なく、元気な樹ほど樹液が沢山分泌されます。松ヤニが減っていたり、サラサラしている(ネバネバしていない)場合は、かなり危険な状態だと考えてください。
松枯れの原因
「松枯れ」が引き起こされる原因はマツノザイセンチュウと呼ばれる小さな線虫です。マツノザイセンチュウが、木の中にある水を吸い上げる管を詰まらせて枯死させます。マツノザイセンチュウはマツノマダラカミキリを媒介にして樹から樹へと伝染します。マツノマダラカミキリが樹を食害する際に、松の体内に侵入します。詳しくは下記のページをご確認ください。
【関連ページ】松枯れ(マツノザイセンチュウ)について詳しく見る
松枯れだった場合の対処法
もし「松枯れ」だった場合は、症状が表われる頃には助かりません。症状が表われる=もうすでに枯れている、ということになります。さらに、枯れた樹を放置するとマツノマダラカミキリが卵を産み付けて繁殖し、松枯れの原因になる害虫が増えるので早めに伐採しましょう。伐採した木の中に虫を残さないように、必ず焼却処分(もしくは燻蒸処理)してください。
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剪定のし過ぎで枯れることも
「樹が大きくなると困る」「葉っぱが邪魔だから」という理由で強剪定をされる方がいますが、切り過ぎには注意しましょう。剪定は五葉松の体を傷つける行為ですから、当然切り過ぎると弱ってしまいます。免疫力が低下すると断面から病気や害虫が侵入しやすくなるので注意しましょう。もし強剪定で弱ってしまった場合はこれ以上の剪定を控え、断面に「トップジンMペースト」などの癒合剤を塗り、樹勢を回復させる「ニワユタカ肥料セット」などを施して安静にしましょう。
夏の剪定は控えよう
夏の五葉松の剪定は特に危険なのでやめましょう。枝葉を切ってしまうと日差しを遮る物が無くなり、幹や根元が直射日光に晒され、樹全体が暑さで弱ってしまいます。温暖化の影響により日本も年々暑さが厳しくなっているので夏場は特に注意が必要です。松の剪定シーズンは4〜5月(みどり摘み)と、11〜12月(もみあげ)の年2回が良いでしょう。
除草剤の撒きすぎで枯れることも

近年、大手自動車販売会社が除草剤で街路樹を枯らしたように、除草剤の撒き過ぎで枯れてしまうこともあるので使い方に注意しましょう。具体的には樹の近くで除草剤を撒かないようにしてください。除草剤は大きく分けて2種類あり、「液体タイプ」の除草剤は成分が弱くて影響が少なく、「粒状(つぶつぶ)タイプ」の除草剤は成分が強く植物への影響が大きいです。粒状タイプの除草剤は土に残留する(雑草の発芽を抑える)という性質上、長期にわたって樹に悪影響を及ぼします。弱っている樹の周りでは絶対に除草剤を撒かないように注意しましょう。
【関連ページ】除草剤で庭木が枯れそうです、復活させるにはどうすればいいですか?
病気や害虫による被害

松が弱ってしまうと免疫力が低下するので病気や害虫による被害を併発しやすくなります。病気や害虫に侵されると松が部分的に変色します。病害虫被害は様々なケースがありますので、詳しくは下記ページをご確認ください。
【関連ページ】松の病害虫被害とその対策法
松の樹勢回復には「ニワユタカ肥料セット」がオススメ
弱った五葉松の回復には「ニワユタカ肥料セット」がオススメです。栄養肥料+補助肥料のセットになっており、併用することで栄養分を効率良く吸収させて体力を回復させます。「弱った松の回復」「新芽増加」「毎年の肥料メンテナンス」に特に効果的です。
また、ニワユタカ肥料セットは樹木の必須栄養素10種(チッソ、リン酸、カリ、モリブデン、鉄、亜鉛、マグネシウム、マンガン、ホウ素、ケイ酸)を配合しているため、偏りがちな栄養バランスを総合的に整えます。老木、痩せた土地でよく見られる特定の栄養素欠乏にも優れた効果を発揮します。
※庭木用です。鉢植え、盆栽、草花には使用できません。
ニワユタカ肥料セット使用事例
五葉松の樹勢回復

葉が変色し、弱っていた五葉松に「ニワユタカ肥料セット」を与えたところ樹勢が回復しました。庭土がアルカリ性に偏っていたのですが施工後は松の好む酸度 (酸性) に変化し、元気になりました。
松への使用事例

ご家庭の松への使用事例です。葉色が良くなり、ツヤが出て元気になりました。
ツツジの花芽増加

ツツジに「ニワユタカ肥料セット」を施したところ、前年より木の勢いが増し、花芽が増えました。
ヤマボウシの使用事例

ヤマボウシの使用事例です。肥料を80g使用。樹の勢いが増し、前年より葉の色ツヤが良くなりました。
まとめ
- 五葉松が弱ってしまう原因は、「松枯れ(マツノザイセンチュウ)」「剪定のしすぎ」「除草剤の撒きすぎ」「病気」「害虫」などが考えられます。
- 「松枯れ(マツノザイセンチュウ)」が最も危険なので、まずは症状を確認しましょう。松全体が短期間で急激に枯れたり、小枝を折ってみて断面から松ヤニが出てこない場合は「松枯れ(マツノザイセンチュウ)」の可能性が高く要注意です。
- 「剪定のしすぎ」で弱ってしまうと、免疫力が低下するうえに断面から病気や害虫が侵入しやすくなるので切り過ぎないように気を付けましょう。また夏の剪定は樹の負担が大きいので避けてください。
- 樹の近くで「除草剤」を撒き過ぎないように注意しましょう。濃い薬剤を大量に散布すると大木でも枯れてしまいます。
- 弱った樹の樹勢回復には「ニワユタカ肥料セット」が効果的です。「樹の体力回復」「新芽の増加」に優れた効果を発揮します。