ブルーベリーの根は浅く広く広がり、通気性の良い土を好みます。そのため、土が踏み固められたり、乾燥するのをとても嫌います。そのような状態にならないようにするのがマルチング材（土の上の被せ物）です。藁や腐葉土を敷くことで乾燥を防ぐんですね。その中でも特にオススメなのがバークチップです。その特長をご紹介します。
バークチップとは？
バークチップは松などの樹皮を砕いた物です。見た目がお洒落で華やかなので花壇の植栽などにもよく使われています。バークチップは元々自然物（木の樹皮）なので土や苗に優しいのもポイントの1つです。
「ウッドチップ」と「バークチップ」は別物です
よく間違われるのですが「ウッドチップ」と「バークチップ」は別物です。「ウッドチップ」は樹の中身（柔らかい部分）ごとまとめて粉砕したものです。バーク（樹皮）よりも柔らかくて分解されやすいです。つまり、バークよりも朽ちやすく、長持ちしないのが欠点です。また、角材を粉砕したような見た目なので安っぽいのが気になります。
「バーク堆肥」と「バークチップ」は別物です
これもよく間違われるのですが「バーク堆肥」と「バークチップ」は別物です。「バーク堆肥」はバーク（樹皮）をさらに細かく粉砕して発酵させ、肥料にしたものです。つまり用途としては肥料に近いんですね。「バークチップ」と比べてかなり早いスピードで分解されます。また、ほとんど土のような状態なので害虫を防ぐ効果は期待できません。
ココがブルーベリー向き！バークチップの特長
それではバークチップの特長を1つずつ紹介していきます。
根の乾燥を防いでくれる
ブルーベリーのマルチングをする大きな理由の1つは乾燥防止です。ブルーベリーは地面の浅い所に根を張るので、他の樹種と比べて乾燥に弱いのが特徴です。そのため、バークチップを敷くことで乾燥を防いでくれます。地中の水分が一定になると細かいひげ根を伸ばして順調に生育するようになります。
冬場の霜を防いでくれる
ブルーベリーは比較的寒さに強い樹種ですが、それでも霜の被害には注意しなければなりません。バークチップを敷くことで霜被害を防ぐことができます。霜ができる原因は、日中に太陽光が当たって地中に熱が蓄積され、それが夜中に放射冷却により空気中に放出され一気に冷えることで霜が発生します。バークチップを敷くことで地中から熱が逃げるのを防ぎ、霜の発生を防いでくれます。
他のマルチング材と比べて長持ちする
バークチップは名前の通りバーク（樹皮）を砕いたチップです。樹皮は樹の最も硬い部分なので、朽ちにくく長持ちするのが特長です。ブルーベリーの他のマルチング材として一般的なのが藁や腐葉土などですが、それらは半分肥料のような物なのですぐに朽ちて分解されてしまいます。そのため、定期的に付け足す必要があります、バークチップにはその必要がありません。
害虫予防になる（コガネムシなど）
ブルーベリーは地中の浅い所に根を張るため、害虫被害に合いやすく悩ましいです。特に厄介なのがコガネムシの幼虫で、土に産卵されると幼虫に根をかじられてしまいます（最悪枯れる場合があります）。これに対して有効なのが、バークチップを敷いて物理的に土の表面を覆い隠してしまう方法です。バークチップだけでもある程度効果がありますが、先に防虫ネットを土の表面に敷いて、その上からバークチップを敷いて二重に防ぐ方法が特に効果的です。
泥はね防止になる
バークチップを敷くことで、雨が降った時の泥はね防止になります。実は土の中には沢山の菌が存在していて、それらが泥はねと一緒に葉や新芽に着くと病気の原因になってしまいます。泥はねを防ぐことで病気の予防にもなります。
雑草予防になる
バークチップは地面に日光が当たるのを防ぐため、雑草の発芽防止にもなってくれます。地植えだと特に雑草が生えやすいのでこれは大きなメリットです。
まとめ
- ブルーベリー栽培にはバークチップがオススメです。
- バークチップを敷くことで土の乾燥、根の乾燥を防いでくれます。
- バークチップを敷くことで冬場の霜の発生を防いでくれます。
- 他のマルチング材（藁や腐葉土など）よりも長持ちします。
- コガネムシが土に産卵するのを防ぎ、幼虫が根を齧るのを防いでくれます。
- 泥はね防止効果があります。葉や新芽に泥が着くと病気になってしまうので、病気予防にも繋がります。
- 雑草予防効果があります。土に日光が当たるのを防いで、雑草の発芽を抑えます。
チップを沢山使う場合は「業務用バークチップ」がオススメ！
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